自分があと48時間の命だとしたらと仮定して片岡鶴太郎が本当にその時間をすごしてみる「天国への階段」という番組をやっていた。毎回あるものなのかよくわからないけれど。
若い頃の鶴太郎というひとはあまり好きではなかった。でも今日見る彼はとてもいい表情をしていて自分で納得のいくいい時間を過ごしてきたことのわかる顔をしていたように思う。いきなり売れてまったく人生が変わってしまい、これでいいのだろうかと思っていたときにボクシングと出会い、40歳をすぎてから絵を描き始める。
最後まで何か出来るとしたら、、、絵を描くこと、富士山を書くことを彼は選ぶ。最後の一時間を残して筆をおいて、「色をつけるとあと数日生きていないといけないから。。。でも生きるかもしれませんね」という。最後の晩餐は日本酒と鯖の塩焼きとポテトサラダ、大好きな東儀 秀樹の音楽を聴きながら。
自分の望むように死を迎えられる人がいるんだろうか。
クリスチャンという人種は自分の死を恐れない。私も自分が死ぬのはちっとも恐くない。生きることへの執着心がない。牧師という人種はまさにその典型でだから困ったもんだ。もうあと何年もないと勝手に決めている。残されるものにとっては愛する家族が取り上げられる覚悟は出来そうにない。天国で会えるとわかっていても。
鶴太郎も素敵に年を重ねられて、優しい表情をしている。やっぱり私はおじさんが好きだな。